【筋トレ初心者】効率よくお尻を鍛えて美尻になろう―戦略的美尻トレーニング

何年か前から、お尻を鍛える方が多くなっている印象があります。
特に女性のトレーニーは、美尻トレーニングをメインにして行っている方も少なくありません。
しかし、お尻の筋肉はとても大きいので、戦略的に鍛えないと上部と下部で大きさに差が出来てしまったり、効果を感じにくかったりしてしまいます。
今回は効率よく美尻になるための方法について解説したいと思います。

【筋トレ初心者】効率よくお尻を鍛えて美尻になろう

お尻のトレーニングでメインで鍛えていくのは大殿筋です。
大殿筋は単一の筋肉としては人体で最大です(大腿四頭筋は四つの筋肉の合計で大きいとされる)。
お尻が発達すると、女性なら美しいシルエットを得ることが出来ますし、男性なら力強い下半身を得ることが出来ます。

大殿筋。お尻のほとんどの部分を覆っている非常に大きな筋肉。

とても大きい筋肉なので、大殿筋の上側と下側では作用(働き)が変わってきます。
そのことを頭に入れて、戦略的に鍛えていく必要があります。
なんとなくヒップスラスト…という無戦略なトレーニングでは中々美尻にはなってくれません。

ヒップスラスト。よく目にするトレーニングではあるが、これだけでは不十分。

お尻の筋肉は、ヒトが二足歩行に進化する過程で発達したと言われています。
左右交互に足を動かす二足歩行で重要な役割を担っているため、片足立ちで貢献度が高まります。
効率良くお尻を鍛えたいなら、ブルガリアン・スクワットやランジなどの片足種目を取り入れていくのが良いかと思います。
コンテストなどの出場を目指している方は、片脚種目は必須と言って良いでしょう。


ブルガリアン・スクワット。非常にキツいが、美尻のためには積極的に取り入れたい種目。

大殿筋全体の主な作用は股関節の伸展です。
これは大腿部を体の後ろ側へ引く動作となりますが、一般的には歩行時など曲げた股関節を伸ばす際にこの働きが重要となります。
股関節の伸展は大殿筋の上側とか下側とか関係なく、大殿筋全体の働きとなりますので、お尻の全体的なヴォリュームが欲しい場合は、股関節伸展動作が起こるトレーニングを行います。

左が股関節屈曲、右が伸展。スクワットはこれらの動きとともに膝の動きが加わる。

具体的にはローバー・スクワットデッドリフトブルガリアン・スクワットランジなどがそれにあたります。
個人的には大腿四頭筋への負荷が強くないデッドリフトか、デッドリフトの中でも股関節伸展動作を強調した種目であるルーマニアン・デッドリフトがオススメです。
ハムストリングスにも股関節伸展作用があるため、デッドリフトを行うことでハムストリングスにも強い刺激を与え、美脚効果が期待できます。
種目の特性上、追い込むというよりは、高重量を扱って強い刺激を与えるのが有効だと思います。
上記の種目で追い込むのは単純にキツイので、追い込みが甘くなりがちです。

ルーマニアン・デッドリフト。膝をあまり曲げずに行うため、大腿四頭筋への負荷が減り、ハムストリングスへの負荷が増える。バーはプレートが床に着くギリギリまで下ろすことで、腿裏がストレッチされて刺激が強くなる。ゴムマットなどの上に乗って高さのある所から行うと、さらに深く下ろせるようになる。

お尻の上部を鍛えたいなら、股関節の外転動作を行います。
これは大腿部を側方へ挙上する動作になります。

股関節の外転。通常はこの動きに負荷がかかるというよりは、片足でバランスをとる時などに重要な働きとなるので、意識して鍛えないと衰えやすい。

外転動作を行うことで大殿筋の上側だけでなく、中殿筋も鍛えることが出来ますので、形の良いお尻を作るうえで特に重要なトレーニングになります。

 

中殿筋。一部は大殿筋に覆われているが、お尻上部の大殿筋がない部分にも付着しているため、お尻の上部を形成するうえで重要な筋肉。

外転動作を行う種目はブルガリアン・スクワットランジです。
筋力強化というより筋肥大、という面ではブルガリアン・スクワットのほうが良いかもしれません。

ランジ。片足は台に乗せずに左右交互に行うため、片方の足の休憩時間ができてしまう関係で筋肥大にはやや不利な可能性がある。

ブルガリアン・スクワットはダンベルを両手で持って行うオーソドックスなやり方でも有効ですが、ダンベルを片手で持って(前に出した足と反対の手で持つ)、ダンベルが足のくるぶしの辺りに触れるように体を少し倒して行うと、より外転動作が強調されます。
実際にやってみると、通常のブルガリアン・スクワットよりもお尻のストレッチ感が出るのがお分かりいただけると思います。
上部の筋量が足らないと、なんとなくお尻が垂れ下がった印象になってしまうので、美尻を目指すなら優先的に鍛えたい箇所です。
ブルガリアン・スクワットは大変キツい種目ですが、美尻効果は高く、スクワットの補助種目としても有効ですので、美尻目的ではなくとも取り入れていくことをオススメします。

引用元: YouTube バズーカ岡田の筋トレラボ
片手でダンベルを持って行うブルガリアン・スクワット。ダンベルを持ってる手の側に体を倒して行うと、股関節の内転が起こりお尻がよりストレッチされ刺激が強くなる。

お尻の下部を鍛えたいなら、股関節の内転動作を行います。
これは外転した大腿部を元の方向へ戻す動作です。

股関節の内転。やはり単独でこの動作が起こることは少なく、股関節伸展や膝関節の伸展とともに起こる。

股関節内転動作の種目としては、ワイドスタンス・スクワットがオススメです。
ハイバーで上体を起こして行ったほうが、ハムストリングスの動員を抑えられ、内転動作にフォーカスして鍛えやすいです。
下部を鍛えることで、ハムストリングスとの境目がハッキリします。
普段からスクワットをよく行う方は下部が発達しやすいので、優先順位としては高くはないですが、バランスよく鍛えるためには取り入れても損はないでしょう。

足幅を広くして行うワイドスタンス・スクワット。スクワット系はしっかり深くしゃがむのが大事。深くしゃがむことで筋肉がストレッチされ刺激が強くなる。

美尻トレーニングとして、ヒップスラストを行う方をよく見ます。
ヒップスラストは可動域が狭い(=筋肉の仕事量が小さい)ため、女性でもかなりの高重量が扱えてしまいます。
たとえ高重量であっても、あまり深くしゃがまないスクワットの効果が薄いのと同様に、可動域が短いヒップスラストで筋肥大に必要な刺激を得るのは簡単ではありません。
高重量で低回数を行うよりは、控え目の重量設定でハイレップ(15回や20回など)を行い、仕事量が小さい分を回数で補ったほうが良い結果を得やすいかと思います。

ただでさえ可動域が短い種目なのに、しっかり下まで下ろさない人は非常に多い。それでは筋肥大は見込めない。お尻が床に着く寸前まで下ろすべき。

また、大殿筋の特性を踏まえると、やはり片足ずつやったほうが効かせやすくなるかと思います。
両足を揃えて股関節を動かす競技動作はあまりありませんが、片足なら競技動作に近くなり、競技に活かしやすくなるというメリットもあります。
それに片足ずつなら扱う重量も低くて大丈夫なので、バーの接地面(鼠径部の辺り)が痛くなりにくいのでオススメです。

片足ずつ行うと走る動きに近くなり、対象の筋肉に効かせやすくなる。しかも初心者なら重りはいらないくらい負荷が強くなる。

個人的な美尻トレーニングのオススメとしては、ブルガリアン・スクワットを優先して行うと良いと思います。
やはり形の良いお尻を作るには、上部の発達は欠かせないと思います。
そしてデッドリフトかルーマニアン・デッドリフトを行い、お尻の全体的なヴォリュームの増加を狙うと同時に、ハムストリングスにも強い刺激を与えて美脚効果を狙います。
ワイドスタンス・スクワットは、普段あまりスクワットをやらない方や、下部の発達が悪いようなら取り入れても良いかもしれませんが、あまり種目数を増やすとキツいので、そうでない方は無理に取り入れる必要はありません。
マシンの種目(ヒップアブダクション等)やヒップスラストはシメにハイレップでやると良いかと思いますが、こちらも最優先で行うべき種目ではないので、時間や体力に余裕がある時や、刺激を変えたい時に適宜取り入れると良いかと思います。

日本人の骨格でもちゃんとしたトレーニングをすれば美尻になれる

一言で美尻トレーニングと言っても、こだわると色々あります。
無戦略でやるとお尻だけでハイヴォリュームなトレーニングになりかねません。
写真や動画などで自身のお尻を客観的に見てみて、鍛えるべき箇所を見定めて狙い撃ちするように、種目を選択するようにしましょう。

今日も筋トレライフを楽しみましょう。

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