スロトレとは【筋肉へ新鮮な刺激】―スロートレーニング

私の以前の記事にも少しだけ出て来た「ゆっくりした動作で行う筋トレ」。
今回は少し詳しく説明していきたいと思います。

スロトレでマンネリ打破―リハビリや高齢者にもオススメ

ゆっくりした動作で行う筋トレは、スロートレーニング(筋発揮張力維持スロー法)と言い、略してスロトレと呼ばれています。
厳密な決まりはありませんが、なんとなくゆっくりというのではなく、4秒かけてウェイトを挙げ4秒かけて下ろす…というように、明確に動作のスピードを落として行います。
この時、ウェイトを挙げきったり下げきったりすると負荷が抜けてしまうので、負荷が抜けないように中途半端な位置で動作の切り返しを行うようにするのがポイントです。

ゆっくりした動作で行うことで、丁寧に対象の筋肉に効かせることが出来、かつ筋肉の緊張した時間を長くすることが出来ます。
扱える重量はだいぶ落ちますが、化学的負荷がとても強くなるので、1セットでも筋肉がパンパンになり、筋肥大効果の高いトレーニングとなります。
家にあまり重いダンベルがない方にオススメのトレーニングです。

重量は、8回くらいで限界になる重さを選択するのが良いと思います。
やってみて8回以上出来そうなら継続して限界まで行い、8回に到達出来なさそうなら途中で動作スピードを上げて、なんとか8回を出来るように頑張りましょう。
3セットも行えば筋肉は悲鳴を上げます。

また、このトレーニングは加圧トレーニングに似た効果があり、高齢者や怪我のリハビリなどにも良いでしょう。
重い物を持たないので、息を止めて瞬間的に力を入れる必要がなく、循環器系へのリスクが小さく、関節への負担も少ないのです。
怪我などが理由で重い物が持てない場合も、筋量の維持のために有効なトレーニングです。

デメリットとしては、とてもキツいことです。
筋肉の緊張時間が長いので、しっかり追い込もうとすると精神的にかなり辛いトレーニングとなります。
通常の動作スピードで行う10回前後で限界が来る通常のトレーニングのほうが、精神的にはずっと楽です。

あとは、筋肥大の割合に比べて筋力の向上が少ないことです。
もちろん筋力も向上しますが、筋肉が大きくなる割には、それに見合った筋力がつきにくいということです。
ただ、これは力学的負荷を与えるトレーニングを別で行えば解決出来ますし、高齢者やリハビリ目的などの場合はそこまで筋力向上は必要ないので、気にするほどのデメリットではありません。

たまに「速筋は強い力を発揮させないと使われないから、ゆっくりした動作は効果がない」と言う方がいますが、それは間違いです。
筋肉にはサイズの原理というものがあって、省エネのために小さな筋肉から使われていくという理論です。
強い力が必要な場合はいきなり大きな筋肉が使われますが、スロートレーニングでは重い物を持たないため小さい筋肉(遅筋)から使われていきます。
しかし小さい筋肉が疲労してくると、徐々に大きな筋肉が使われていき、最終的には速筋も動員されて筋肉全体が疲労します。
ゆえに速筋にも強い刺激が入るので、速筋繊維も肥大します。

高齢者でもなくリハビリの必要もない方でも、変化の一つとして取り入れてみてほしいです。
筋肉にとっては新鮮な刺激ですし、ゆっくり丁寧な動きをすることで効かせる感覚を掴みやすくなります。
苦手な部位では特に効果を発揮すると思います。

今日も筋トレライフを楽しみましょう。

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