【筋トレ初心者】胸トレでしっかり大胸筋に効かせられるようになろう

腕や脚は日常生活でよく使う筋肉なので、トレーニングにおいても効かせることはあまり難しくないことでしょう。
しかし、胸や背中の筋肉は、普段の生活ではあまり意識することの無い筋肉なので、効かせ方が分からず腕のトレーニングになってしまっているという人も多いと思います。
そこで今回は、胸のトレーニングでしっかりと胸(大胸筋)に効かせる方法をお伝えしたいと思います。


【筋トレ初心者】胸トレでしっかり大胸筋に効かせられるようになろう

ベンチプレスやダンベルフライなど、ベンチに仰向けになって行う種目で胸に効かせるための重要なポイントは、しっかりブリッジを組んで肩甲骨を寄せて胸を張ることです。
そうすることで肩が胸より後ろに下がる(仰向けなので床方向に下がる)ため、肩の関与が減ります。
そして動作を行っている最中は肩の位置をキープし、なるべく肩を前に出さないようにします。
ブリッジや胸を張るのは出来ていても、動作中に肩が前に出てしまう方は多いので気を付けましょう。

重りを挙げた時も右図のような肩の位置をキープするように意識する。左図のように重りと一緒に肩も前に出てしまうと、肩の力で持ち上げる形となりケガのリスクは高くなり、ブリッジも崩れる。

ブリッジを組むときは腰ではなく胸(胸椎)を反るようにする。腰だけを反ると腰痛の原因になるので注意。しっかりブリッジを組むことで、バーを胸まで下ろしてもバーと肩との距離が遠い状態を作る事が出来るため、肩の関与を減らし、ケガのリスクを下げることが出来る。

注意点は胸を張る際に、肩をすくめないことです。
肩をすくめて胸を張ってしまうと、バーベルやダンベルを胸ではなく肩に近い方向へ下ろすことになるので、胸の関与が減り肩の負担が増えます。
胸に効かないだけならまだ良いのですが、とてもケガをしやすいフォームになるので気を付けてください。

肩をすくめて胸を張ると首に近いところへバーを下ろすギロチン・ベンチプレスになってしまう。大胸筋上部を鍛えるためにやる人もいるが、肩への負担がとても強くオススメはしない。セーフティ・バーの設置ミスで死亡事故が起きてしまうほど危険な種目。

肩をすくめないようにする感覚が分からない方は、首を長くする意識でブリッジを組むと良いと思います。
肩甲骨を寄せて首を長くすると結果的には肩が落ちて、正しい肩の位置になります。
重りを下ろすときは、バーがだいたい乳首からみぞおちの辺りに来るようにすると(ダンベルならその延長線上にシャフトが来るように)、脇が開き過ぎることもなく安全に動作を行えます。
肩を落としていても、脇が開き過ぎていては結局ギロチン・ベンチプレスのようになってしまうので気を付けましょう。

肩甲骨を寄せて落とす(内転と下制)ことで大胸筋がストレッチされて刺激が入りやすくなり、肩への負担も減らせる。重りを下げる時も挙げる時も、背中は写真のような状態をキープしたまま動作を行うように心がける

可動域を広くとってトレーニング効果を高めるため、もしくは腰への負担を減らすためにブリッジを組まずに行う方(ベタ寝で行う方)がたまにいらっしゃいますが、初心者は真似しないほうが良いと思います。
ブリッジを組まずに行うと肩への負担が増えやすくなります。
技術がないうちは基本にならって、ブリッジを組んでケガをしないことを優先したほうが賢明でしょう。

ブリッジを組まないベタ寝ベンチプレス。可動域が広くなるのでトレーニング効果は高くなるが、肩の関与増は避けられない。べタ寝で肩を傷めないようにするのは、初心者には技術的に難しい。

初心者の方は、ブリッジを組んだ後、胸を張って肩を前に出さずに動作するということを、最初はダンベルなど何も持たずにエアーでやってみると良いと思います。
エアーで実践できなければ、ダンベルなどを持って出来るはずがありません。
まずはエアーでとにかく練習です。
エアーで出来るようになったら、ごく軽い重量から始めて、とにかくフォームが乱れないことを重視して行うべきです。
重い物を持ちたい気持ちはあるかと思いますが、胸に効かせるだけでなく、ケガをしない為にもとても大切なことなので、焦らずコツコツとやっていきましょう。

最初は何も持たずにエアーでフォームを反復。慣れるまではエアーでも肩が前に出てしまうので、とにかく回数をこなすことが重要。

それからよく見かけるダメな例が、可動域が狭いフォームです。
もちろん、普段より重たい物を持って神経系を強化するためなど、何らかの目的があってあえて可動域を狭くして行っているなら良いですが、ほとんどの方が特に意味もなく可動域の狭いフォームになってしまっていると思います。
しかも重りをあまり下ろさず、上のほうでチョコチョコと動かしているケースが圧倒的に多いです。
ベンチプレスならバーが胸につくまで、ダンベル種目ならさらに深く、しっかりストレッチ感が得られるまでちゃんと下ろしましょう。
特にダンベル種目は、ストレッチさせることによってトレーニング効果が高くなることを狙った種目です。
可動域が狭いフォームでは、大胸筋の関与が減ってしまうので、それこそ腕のトレーニングになってしまいがちです。

バーベルやダンベルをしっかり下ろさない人はよく見かける。しっかり下ろして大胸筋がストレッチされたほうが、負荷としては強くなる。上のほうでチョコチョコ動かすのはただの腕のトレーニング。そういう人は皆、扱う重量の割に胸が小さい。

上記の基本的なことを踏まえても、効いてる感じがあまりない場合は予備疲労法(プレイグゾースト法とも言います)を試してみると良いでしょう。
予備疲労法とは、ダンベルフライやマシンのフライ系などのアイソレーション種目を先に行い、予め大胸筋を疲労させてからベンチプレスなどのコンパウンド種目を行うというものです。

ダンベルフライ。プレス系よりも肘の曲がりを抑えて行うことで、上腕三頭筋や肩の関与を減らせるため、効いてる感を得やすい。使われる筋肉が減るので、扱う重量はプレス系よりもずっと軽いものを選択すること。

アイソレーション種目は大胸筋をピンポイントで鍛えられるので比較的効かせやすいのですが、コンパウンド種目は大胸筋の他にも三角筋や上腕三頭筋にも負荷が分散するため大胸筋へ効かせにくいという特性があります。
ベンチプレスで大胸筋よりも先に上腕三頭筋が疲れて挙がらなくなってしまう方でも、予め大胸筋を疲労させておくことにより、ベンチプレスで上腕三頭筋ではなく大胸筋が疲れて挙がらなくなってしまうという状況を作り出すことが出来ます。
先にコンパウンド種目で高重量を扱ってからアイソレーション種目に移るというのがセオリーですが、効かせられない場合はセオリーから外れたことをやってみるのも有効だと思います。

アイソレーション種目の後だと、大胸筋が疲弊しているので扱う重量は落ちるが、すでに疲弊している筋肉を使うことになるため普段よりも大胸筋を意識しやすい。

効かせるための理想は、マッスル・コントロールを習得することです。
マッスル・コントロールとは、筋肉への神経伝達がうまくいくようになり、対象の筋肉を自在にコントロール出来る(動かせる)ようになることです。
上達すると、対象の筋肉だけを収縮させることが出来るようになります。
大胸筋をピクピク動かすのがまさにマッスル・コントロールです。
最初は大胸筋と一緒に肩などの周りの筋肉も動いてしまいますが、慣れてくると大胸筋だけをピクピクさせることが可能になります。

ボディビルダーのポージングもマッスルコントロール習得に有効。セット間のインターバル中などに行うと、筋肉をより収縮させやすくなる感覚を得られる。

大胸筋のマッスル・コントロールを習得するには、以下の手順がオススメです。
①まずはベンチプレスをする時のように、肩を落として肩甲骨を寄せ、胸椎を反らします。


②肩甲骨を寄せたまま腕を伸ばし、両手の肘の内側同士がなるべく近づくようにします(肩を前に出さないように気を付けましょう)。


③そして手のひらを合わせて何度か肘を曲げ伸ばしして、伸ばした時に大胸筋が収縮することを意識します。


④今度は片手で大胸筋に触れながら、もう片方の腕の肘を曲げ伸ばしして、大胸筋の収縮を触れた手でも感じ取ります。

上記の手順をトレーニング前やトレーニングのインターバル中などに行うと、マッスル・コントロールが鍛えられ、少しずつ効かせられるようになると思います。
トレーニングではない時も、ちょっとした合間などに何度も行うようにすると、上達が早くなることでしょう。

セット間のインターバル中に、対象の筋肉を思いきり収縮させて意識させやすくすることをアイソメトリックセット言う。種目の動作が終わり思いきり収縮させるまでを1セットと捉えてもいいかもしれない。これを行うボディビルダーやフィジーク選手はとても多い。

最初のうちは、重りを持ったら筋肉を意識しながらゆっくり動作することが大事です。
重りを持ち上げることが目的とならないように、筋肉へ刺激を入れることを意識するのです。
重りを持ち上げることによって筋肉が刺激されるのではなく、筋肉を収縮させた結果ダンベルが持ち上がるという意識に切り替えると、効き方が変わってくることでしょう。

ゆっくり丁寧に、筋肉の収縮を感じながら動作を行う。数秒かけて挙げて数秒かけて下ろすスロトレも効果的。関節への負担が少なく、どこか痛めている時も実践できる。高重量を扱う日とスロトレを行う日を分けて行うのも良いだろう。

今回は大胸筋への効かせ方を解説しました。
背中の筋肉ほどではないですが、胸も意識のしづらい筋肉です。
大胸筋へ発達が悪い方、効いてる感覚が分からない方は参考にしていただければと思います。

今日も筋トレライフを楽しみましょう。

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