【筋トレ初心者】背中トレのコツ―脊柱起立筋群、僧帽筋を鍛えて厚みを作る

前回は胸のトレーニングでしっかりと効かせるための方法について解説しました(⇒参照記事)。
今回は背中のトレーニングでしっかりと脊柱起立筋群、僧帽筋へ刺激を入れるための方法について解説したいと思います。


【筋トレ初心者】背中トレのコツ―脊柱起立筋群、僧帽筋を鍛えて厚みを作る

おそらく、体の全部位の中で「効かせにくい」と感じる方が一番多いのが背中でしょう。
胸の筋肉も日常生活では意識しない筋肉ですが、背中の筋肉は日常生活で意識しないだけでなく、背面にあるので鏡で見たり自身で触れながら行うのも難しいので、効かせる難易度がさらに高くなります。

肩や腕の割に背中が貧相なトレーニーは多い。それだけ背中を鍛えるのは難しいということ。

それに一言で背中と言っても、たくさんの筋肉があります。
その中でメインでターゲットにしていくべき筋肉は、脊柱起立筋群、僧帽筋、広背筋です。
それぞれ働きが違うので、だいたいどのあたりに付着していて、どのような動きをすれば収縮するのかをある程度は把握しておくことが重要です。
目で確認できない分、頭の中でしっかりとイメージするのです。

胸や腹はみんなが鍛えたがる箇所。だから背中を見ればそのトレーニーのレベルが分かると言っても過言ではない。

ターゲットの筋肉の中で脊柱起立筋群は、デッドリフトやバックエクステンションを行うことで鍛えられます。
この筋肉は背中を反らすのが主な働きです。
木で言うところの幹の部分になりますので、この部分が弱いと、周りの筋肉が発達していたとしても弱弱しい背中という印象を抱かれてしまいます。

脊柱起立筋群。この部分がグニャグニャで弱弱しいのに、背中全体を見れば逞しい!…なんてことはありえない。

基本はデッドリフトで鍛えるのが良いかと思います。
体を反らすのではなく、姿勢を維持するために耐えるという役割を担っているので、効かせる必要はありません。
むしろ効いている感じ、疲労する感じはないほうが良いです。

背中が曲がっていたり骨盤が後傾して腰が丸くなってしまうと、脊柱起立筋群の疲労感が強く出て、いずれ障害に繋がる。

ケガなどの影響や環境的にデッドリフトが無理な場合は、バックエクステンションを行いましょう。
うつ伏せに寝て体を反らす運動だと腰を痛めるリスクがあるので、ローマンベンチなどを使って体幹を真っ直ぐにして行います。
こちらも効かせるというよりは正しいフォームを意識して行うのが重要です。
繊細な筋肉なので、高重量を扱うよりも20回以上は出来るように、ハイレップで行うことを心掛けましょう。

床にうつ伏せに寝て背中を反らすより、専用のベンチを使って体幹を真っ直ぐにして行ったほうが、痛めるリスクは少ない。

僧帽筋は筋繊維の方向によって上部、中部、下部に分けられ、働きも違います。
僧帽筋を鍛えることで、背部中央のボコボコした厚みのある背中を作ることが出来ます。

僧帽筋。肩甲骨から脊柱側へ向かっていく筋繊維が、上・中・下に分かれているのが分かる。

上部繊維は肩甲骨の上方回旋、挙上が主な働きです。

肩甲骨の上方回旋。腕を上げる時に肩甲骨も一緒に動いて起こる動き。挙上とは「肩をすくめる」動き。

サイドレイズで腕が水平よりも上に来るように挙げたり、シュラッグという種目で鍛えられます。
僧帽筋上部は、デスクワークなどで肩周りに力が入りやすい方は普段からよく使われている筋肉であり、いわゆる肩こりに関係のある筋肉です。
上部を鍛えることで、肩こりの軽減も期待できるかと思います。

デスクワークで「肩が凝った」と感じる箇所が、だいたい僧帽筋上部の辺り。

上部は主にシュラッグで鍛えていくことになると思います。
意図的ではないにしろ普段から使われがちな筋肉なので、効かせるのは難しくないはずです。
ただし、肩甲骨の動く範囲がとても小さいので、筋肉を大きく動かすことが出来ないのが難点です。
仕事量が少ない種目になるので、ある程度のハイレップを目指して行いましょう。
高重量過ぎると、レップ数が減って仕事量が少なくなり過ぎるばかりでなく、重くて肩甲骨を挙げきることができなくなってしまいます。
重量設定には気を付けましょう。

シュラッグ。肩をすくめるだけの動作なので、可動域がとても小さい。だから高重量を扱えてしまうが、重すぎて元々小さい可動域がさらに小さくなるのはNG。

僧帽筋上部はボディビルでは重要な筋肉とされていますが、鍛えると「なで肩」に見えてしまうことがあります。
それに女性は男性よりもずっと筋肥大させるのが難しい部位です。
単にボディメイク目的で筋トレしている方や女性の方は、無理に鍛える必要はないかもしれません。

僧帽筋上部の盛り上がりは男らしさの象徴でもあるが、女性は無理に鍛える必要はない。肩こり軽減が目的ならペットボトル程度の重さでも充分。

中部繊維は、肩甲骨を寄せるのが主な働きです(肩甲骨を寄せることを肩甲骨の内転と言います)。
胸や背中のトレーニングでは肩甲骨の動きが重要になってきますが、運動経験があまりない方だと肩甲骨の動かし方が分からなかったり、デスクワークなどで肩周りが固まってしまっている場合もよく動いてくれません。
肩甲骨を動かすには、腕を前に伸ばしたり肘を曲げながら後ろに引いたりする動作を行いましょう。
腕を後ろに引くときに、手ではなくなるべく肘を後ろに引く意識で胸を張るようにすると、肩甲骨が寄るはずです。

最初のうちは肩甲骨のみを動かすよりも、腕も一緒に動かしたほうが肩甲骨を動かしやすい。

種目は重りをみぞおちの辺りに引くベントオーバー・ロウイングがやりやすいと思います。
重りを股関節のほうへ引くベントオーバーロウイングは、僧帽筋ではなく広背筋を狙ったものなので、混同しないように気を付けましょう。
最初は何も持たずにエアーで行い、肩甲骨を寄せる感覚を掴んでから、ごく軽い重量からスタートします。
動作中、肩甲骨が動いているのかどうか感覚では分からない方は、動画などで確認してみると良いかと思います。

ベントオーバー・ロウイング。僧帽筋に効かせる場合はみぞおちの辺りに向かって引き、しっかりと肩甲骨を動かす。

下部繊維は、肩甲骨を下げる(下制)ことと寄せること(内転)が主な働きです。
肩甲骨を下げた状態で寄せると鍛えられます。
中部繊維と下部繊維の使い分けは無理だと思われますので、肩をすくめないように気をつけながら肩甲骨を寄せ、中部も下部も同じ種目で一緒に鍛えるのが良いでしょう。
中部も下部も最初はあまり効いてる感は出にくい部位かと思われますので、とにかく丁寧に動作を行い、肩甲骨を寄せることに集中するのが大切です。

最初はエアーで、もしくはごく軽い負荷で肩甲骨をよく動かして感覚を得てから本番セットに入る。慣れるまで肩甲骨が動いているのか動いていないのかよく分からないので、練習あるのみ。

中部が発達しているのに下部があまり発達していない(またはその逆)…という話はあまり聞いたことがありません。
僧帽筋の中部と下部は、最初はベントオーバーロウイングだけで良いと思います。
デッドリフトで最後に肩を返す時にも、僧帽筋に刺激が入ります。
ですがあまり種目数を増やすと体力的にも辛いですし、種目の動作も中々上達しづらくなります。
最初のうちは種目を絞って取り組んでいきましょう。

デッドリフトのフィニッシュで肩甲骨を寄せることで、僧帽筋に刺激が入る。僧帽筋以外にも、脊柱起立筋群や広背筋にも刺激が入るので、体力や環境的に問題がなければ取り入れたい種目。

今回は脊柱起立筋群と僧帽筋の鍛え方についてお話しました。
長くなりそうなので、広背筋については次回お話したいと思います。

今日も筋トレライフを楽しみましょう。

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