【筋トレ初心者】筋肉を傷めたりケガをした時はどうすれば良いか

筋トレをしていると、例え気を付けていたとしても、筋肉を傷めたりケガをしてしまうリスクは常にあります。
高重量を扱わなくても、マシンでトレーニングをしていても、疲労の蓄積やフォームの乱れなどによってケガをすることはありますし、むしろケガのリスクのない種目なんてありません。
筋肉を傷めたりケガをしてしまった時はどうしたら良いのか、述べようかと思います。

※今回のお話は「日常生活には支障はないが、トレーニングをすると痛む」というレベルのケガについてのお話です。
骨折や捻挫、重度の肉離れなど、日常生活に支障が出るレベルのケガの場合は病院で治療を受けるよりも上の方法はありません。
あくまで「日常生活には支障はないが、トレーニングをすると痛む」というケガについて、トレーニングはどうするか、早く回復させる方法はないか…等を解説していきます。

【筋トレ初心者】筋肉を傷めたりケガをした時はどうすれば良いか

まず、トレーニングはしばらく休むべきか、やったほうがいいのかについてですが、痛みの出る種目のトレーニングはしないほうが良いです。
筋力が落ちるのを恐れて無理をして行うと、悪化したり回復が遅れたりします。
しかし、痛めた箇所でも痛みの出ない別の種目であればやったほうが良い可能性が高いです。
トレーニングを行えば血流が良くなり、回復のための栄養素も届けられやすくなるからです。
逆に極力痛めた筋肉に負担がかからないように過剰に保護をしすぎると、「もう使われないから急いで回復を行う必要はない」と身体に認識されてしまうかもしれません。

腰はデスクワークなどでも痛めやすいが、負担をかけないようにコルセットなどを常用してしまうと筋力が低下し、より痛めやすい状況に陥ってしまう。過剰な保護は体を弱くする。

肩を例にとると、バーベル・ショルダープレスは痛くてもサイドレイズなら痛くない場合があります。
また、バーベル・ショルダープレスでも下ろす位置を少し変えたり、ダンベルやマシンに変えたり、ベンチを使う方はベンチの角度を少し変えるだけでも痛みが出ないことがあります。
このように色々試行錯誤して、痛みの出ない種目や角度などを探して行うのが良いでしょう。
特に肩の前部が痛い場合は、肩の後部の種目なら痛みが出ないことが多いかと思います。
後部の種目であっても肩の前~中部が全く使われないわけではないので、行うことを勧めします。
むしろ肩の前部と後部の筋力のアンバランスがケガの原因となっていることが多いので、率先してやったほうが今後のケガ再発を防ぐ意味でもやったほうが良いでしょう。

リアレイズは肩後部の代表的な種目。ベンチプレスなど胸の種目をやると肩の前側が発達し、後部と筋力バランスが崩れてケガを招きやすい。

レップ数は多めのほうが良いと思います。
痛みの出ない種目とは言え、痛めた箇所を高重量・低回数で行うのはリスクが高いです。
やはり軽めの重量設定で、パンプアップを狙ってやるのがオススメです。
15レップ以上は出来るような重量設定にして、無理に限界まで追い込まなくて大丈夫です。
筋肥大のためではなく、あくまで血流を良くするためのものだと割り切って行いましょう。
パンプアップ狙いであってもやらないよりかは筋力の低下は防げますので、追い込みのセットは設けず、とにかく血流を良くすることに専念します。

高重量を扱う必要はないので、いつも以上に丁寧に。肩の種目は座って行うと反動を使いづらくなるので、より丁寧に行いやすくなる。

「患部を冷やす」というのはよく見かける行為ですが、近年の研究では「冷やさないほうが良いのではないか」と言われてきています。
腫れを抑え、疼痛を緩和するために患部を冷やすわけですが、冷やせば血流が悪くなり、回復が遅れる可能性が示唆されています。
冷やすと冷やした瞬間は痛みが引くので、スポーツの試合中などにケガをした場合に応急処置として行う分には良いかもしれませんが、筋トレであれば痛めた箇所を冷やすメリットはあまりない可能性が高いです。
冷やすと炎症が治まるから…と言う方もいるようですが、炎症はケガを回復させるための大切な体の反応です。
患部を冷やして炎症を鎮めようとすると、回復が不完全な状態で終わってしまう可能性があることが最近の研究で報告されています。

アイシングはスポーツの現場ではよく見かける。しかし、ウイルスの感染から身を守るために喉などに炎症が起きるように、ケガの回復のプロセスにおいて炎症は重要な反応である。アイシングは一時的に痛みを引かせるためのもので、長期的に見ればデメリットのほうが大きい可能性が高い。

以前は、ケガをした時は『RICE』というものが推奨されていました。

R:Rest  安静
I:Icing  冷却
C:Compression 圧迫
E:Elevation 挙上

しかしこの『RICE』処置を開発したDr.Gabe Mirkinは、2014年に「急性スポーツ傷害の治療法としてRICEという用語を作り出しました。その後の研究では、休息とアイシングが実際に回復を遅らせる可能性があることが示されています。と述べています。
「冷やして安静に…」と言い始めた張本人が、「冷やして安静にするのは良くない可能性がある」と述べているのです。
かつての自身の説と真逆のことを述べるは大変勇気のいることだと思いますが、そう述べざるを得ないほどの研究データが蓄積されてきたのかもしれません。

そして最近では『PEACE&LOVE』が推奨されています。

P :Protection 保護
E :Elevation 挙上
A :Avoid anti-inflammatories 抗炎症薬を避ける
C :Compression 圧迫
E :Education 教育 最適の対処法を教え、不必要な受動的療法を避ける

L :Load 負荷 徐々に負荷をあげる
O :Optimism 楽観思考 前向きな考え方をする
V :Vascularisation 血流を良くする 有酸素運動などを取り入れる
E :Exercise 運動 筋トレやバランス運動により運動能力や神経系を回復

長くなるので細かな解説はしませんが、冷やさず、痛みのない範囲で体を動かして血流を促進させることが勧められるようになりました。
もしかしたら何年か後には、「冷やさず、なるべく動かす」というのが治療のスタンダードになっているかもしれません。

RICEよりも項目数が増えたが、やはり大きな変更点はアイシングがなくなり、動かすのを勧めている点だ。

それから自分で出来るケアとしてはフロッシングがオススメです。
フロッシングとは、ゴムバンドのようなものを患部に巻き付け、マッサージをしたり筋肉を動かすことによって筋膜の滑走性を取り戻すという「筋膜リリース」の一種です。
肩など、部位によっては巻き付けるのが難しいのが難点ですが、マッサージボールなどと違って痛めてる箇所に行っても筋繊維を傷つけるリスクが低いのが利点です。
上手く行えると、ゴムバンドを外した時に一瞬フワッと軽くなるような感覚が得られ、血流が改善したことが実感できます。
詳しくは↓の書籍が参考になるかと思います。

「ストレッチはしたほうがいいのか?」とよく聞かれますが、痛めてるなら無理に行わないほうが安全です。
なんとなく「痛めたら伸ばしたほうが良いのではないか」と無理に伸ばすと、悪化してしまうリスクが高いです。
基本的には、ストレッチは痛くない方向へ伸ばすのが鉄則です。
例えば前かがみになると痛む腰痛の場合は、体を反らすようにして腹筋をストレッチし、反ると痛むなら体を丸めて背中側をストレッチさせると、痛みが和らぐことがあります。
これを知らずに、痛めてる箇所をとにかく伸ばそうとする方が多いので要注意です。
仕事柄、猫背の方にお会いすることが多いのですが、猫背で背中が痛いといって背中を伸ばして悪化した方は沢山います。
猫背ということは普段から背中が伸ばされている状態ですから、そこからさらに伸ばしたら悪化してしまうことは想像に難くないですよね。
猫背の場合は、普段縮こまってしまっている胸や腹など前側の筋肉を伸ばしてあげることによって、痛みが改善・緩和することがあります。
ストレッチはやり方を間違えると悪化しかねないので、よく分からない場合は行わないのが賢明です。

前かがみになると腰が痛む場合は、体の前側をストレッチさせる。バランスボールがあると、より安全にしっかりと伸ばすことが出来る。

あとはマグネシウムオイルの塗布やエプソムソルトが良いでしょう。
マグネシウムは皮膚から経皮吸収されることが分かっており、経皮吸収すると筋肉を弛緩させる作用があります。
マグネシウムが不足すると睡眠の質の低下や慢性疲労などの原因となる事がありますので、ケガをしていない時から摂取を心掛ければ、疲れくい体、ケガをしにくい体に貢献してくれることと思います。

スプレータイプのものであれば、トレーニング終了後すぐに塗布できる。痛みの緩和や疲労回復の効果が期待できる。

今回は筋肉を傷めたりケガをしてしまった時はどうしたら良いのかについて述べました。
ケガをしてしまうと筋力が落ちるだけでなく、メンタル的にもダメージを負ってしまいます。
少しでも早く回復させるためにお役立ていただけましたら幸いです。

今日も筋トレライフを楽しみましょう。

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肌に塗るとマグネシウムが経皮吸収され、筋肉が弛緩します。
4回の噴射でマグネシウムおよそ66mg、またティースプーン1匙で560mgを供給。
筋肉のハリや筋肉痛軽減(抑制)、疲労回復、むくみ等に効果を発揮します。
リラックス効果もあるため、睡眠の質の向上にも寄与します。
良いコンディションを保つという点においては、非常に有用かと思います。
飲むサプリメントと違い、お腹を下すリスクがないのもオススメの理由です。

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